階段の寸法計算
階高から段数・蹴上げ・踏面・ささら桁の長さ・勾配を求め、建築基準法施行令の寸法と住宅性能表示の基準で確認します。
仕上げ後の床面から、上階の仕上げ後の床面までを測ります。
この高さ以下に収まる、最も少ない段数で計算します。
段鼻から次の段鼻までの水平距離として計算します。
段数と階段の幅
空欄なら、蹴上げの上限から段数を決めます。
有効幅です。手すりは幅10cmまで、ないものとして測ります。
階段の寸法
- 段数(蹴上げの数)
- 14踏面は13枚(上階の床が最後の段)
- 蹴上げ
- 20cm
- 踏面
- 22cm
- 階段の水平長さ
- 286cm2.86m
- ささら桁の長さ
- 400.2cm斜辺4.00m(両端の加工分は含みません)
- 勾配(角度)
- 42.27°
- 蹴上げ×2+踏面
- 62cm
建築基準法施行令第23条・第24条(住宅の階段)と住宅性能表示の基準で確認
- 蹴上げ23cm以下この階段:20cm適合
- 踏面15cm以上この階段:22cm適合
- 幅75cm以上この階段:80cm適合
- 踊場までの高さ400cm以下この階段:280cm適合
- 勾配46.33°以下(22/21)推奨(等級2・3)この階段:42.27°適合
- 蹴上げ×2+踏面が55cm〜65cm推奨(等級2・3)この階段:62cm適合
- 踏面19.5cm以上推奨(等級2・3)この階段:22cm適合
直階段だけを確認します。手すり、踊場の踏幅、回り階段、蹴込みは対象外です。「推奨」は住宅性能表示の高齢者等配慮対策等級2・3の基準で、建築基準法の基準ではありません。
計算結果は目安です。購入や施工の前に、製品の表示と、お住まいの地域の建築ルールを確認してください。
要点
段数は、階高を蹴上げの上限で割って切り上げ、蹴上げは階高をその段数で割って求めます。階高280cmで蹴上げの上限を20cmにすると14段で蹴上げは20cm、踏面を22cmにすると踏面は13枚、階段の水平長さは286cm、勾配は42.27°です。住宅の階段は、建築基準法施行令第23条により蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上にできます。
階段の寸法計算の使い方
- 仕上げ後の床面から上階の仕上げ後の床面までの高さ(階高)を入力します。これから床材を張る場合は、その厚さを足します。
- 蹴上げの上限は初期値の20cmのままにするか、変更します。住宅の階段の法令上の上限は23cmです。上限以下に収まる最も少ない段数で計算します。
- 踏面の決め方を選びます。踏面を直接入力するか、「水平長さ」で階段に使える長さを入れて踏面に割り振るか、「蹴上げ×2+踏面」で目標値を入れます。
- 段数、蹴上げ、踏面、階段の水平長さ、ささら桁の長さ、勾配を確認し、その下の適合・不適合の一覧を見ます。共同住宅の共用階段などは「階段の種類」で切り替え、「段数と階段の幅」を開くと段数の指定と幅の確認ができます。
階段の段数と蹴上げはどう計算する?
段数は、階高を蹴上げの上限で割り、小数点以下を切り上げて求めます。これが、すべての段を上限以下に収める最も少ない段数です。蹴上げは階高をその段数で割った値なので、どの段も同じ高さになります。
直階段の踏面の数は段数より1つ少なくなります。上階の床が最後の段になるからです。階段の水平長さは、踏面の数×踏面です。ささら桁の長さとして表示するのは、1段目の蹴上げの下端から上階の床の端までの斜辺で、実際の材料は両端の加工分だけ長くなります。
段数 = 階高 ÷ 蹴上げの上限(切り上げ)蹴上げ = 階高 ÷ 段数踏面の数 = 段数 − 1水平長さから決める踏面 = 使える水平長さ ÷ 踏面の数目標値から決める踏面 = 蹴上げ×2+踏面の目標 − 2 × 蹴上げ階段の水平長さ = 踏面の数 × 踏面ささら桁の長さ = √(階高² + 階段の水平長さ²)勾配(角度) = arctan(蹴上げ ÷ 踏面)建築基準法で決まっている階段の寸法は?
建築基準法施行令第23条は、階段の種別ごとに階段と踊場の幅、蹴上げ、踏面の寸法を定めています。住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く)は、ただし書により蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上にできます。第24条により、表の(一)(二)の階段は高さ3m以内ごと、その他の階段は高さ4m以内ごとに踊場が必要です。
| 階段の種別 | 階段と踊場の幅 | 蹴上げ | 踏面 |
|---|---|---|---|
| 住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く。第23条ただし書) | 75以上 | 23以下 | 15以上 |
| (四)(一)〜(三)以外の階段 | 75以上 | 22以下 | 21以上 |
| (三)直上階の居室の床面積の合計が200m²を超える地上階、居室の床面積の合計が100m²を超える地階など | 120以上 | 20以下 | 24以上 |
| (二)中学校・高等学校などの生徒用、床面積1,500m²超の物品販売店舗、劇場・映画館などの客用 | 140以上 | 18以下 | 26以上 |
| (一)小学校などの児童用 | 140以上 | 16以下 | 26以上 |
回り階段の踏面は、狭い方の端から30cmの位置で測ります(第23条第2項)。手すり等は幅10cmまで、ないものとみなして階段の幅を測ります(同第3項)。計算ツールが確認するのは、住宅の階段と表の(四)です。
階高ごとに何段必要?
蹴上げの上限20cm、踏面22cm(この計算ツールの初期値)で計算した値です。どの行も施行令第23条の住宅の階段の寸法と、住宅性能表示の等級2・3の基準(勾配22/21以下、蹴上げ×2+踏面55〜65cm、踏面19.5cm以上)を満たします。
| 階高 | 段数 | 蹴上げ | 踏面の数 | 水平長さ | 勾配 |
|---|---|---|---|---|---|
| 240cm | 12 | 20cm | 11 | 242cm | 42.27° |
| 250cm | 13 | 19.2cm | 12 | 264cm | 41.16° |
| 260cm | 13 | 20cm | 12 | 264cm | 42.27° |
| 270cm | 14 | 19.3cm | 13 | 286cm | 41.24° |
| 280cm | 14 | 20cm | 13 | 286cm | 42.27° |
| 290cm | 15 | 19.3cm | 14 | 308cm | 41.31° |
| 300cm | 15 | 20cm | 14 | 308cm | 42.27° |
蹴上げは小数第1位に丸めています。段数は蹴上げの数で、踏面の数はそれより1つ少なくなります。
計算例
階高280cmの住宅の階段
階高280cm、蹴上げの上限20cmとします。280÷20=14なので14段で、蹴上げは280÷14=20cmです。踏面22cmなら踏面の数は13で、階段の水平長さは13×22=286cmです。
勾配はarctan(20÷22)=42.27°、蹴上げ×2+踏面は2×20+22=62cm、ささら桁の斜辺は√(280²+286²)=400.2cmです。幅80cmなら、施行令の4項目と住宅性能表示の3項目がすべて「適合」と表示されます。
水平長さ273cmに収める階段
階高270cmで、階段に使える水平の長さが273cmあるとします。階高に270、「水平長さ」を選んで273と入力します。270÷20=13.5を切り上げて14段、蹴上げは270÷14=19.29cmで、19.3cmと表示されます。
踏面の数は13なので、踏面は273÷13=21cmです。勾配は42.56°、蹴上げ×2+踏面は59.6cm、ささら桁の斜辺は384cmで、法令の寸法も住宅性能表示の基準もすべて適合します。
建築基準法ぎりぎりの階段はどのくらい急?
蹴上げ23cm、踏面15cmの階段は勾配56.89°で、住宅性能表示の等級2・3の基準(勾配22/21以下、約46.33°)を大きく超えます。どちらの寸法も施行令第23条の住宅の階段の範囲内ですが、階高276cm、蹴上げの上限23cm、踏面15cmで計算すると12段、水平長さ165cmとなり、勾配と「踏面19.5cm以上」の2項目が不適合と表示されます。
住宅性能表示の高齢者等配慮対策等級では、等級2・3で勾配22/21以下、蹴上げの2倍と踏面の和が550〜650mm、踏面195mm以上、等級5で勾配6/7以下(約40.60°)が基準です。この等級は住宅性能表示制度の選択項目で、評価を申請した住宅が対象です。構造にかかわる工事や建築確認などの手続きが必要な工事では、法令と専門家の判断を優先してください。
よくある質問
住宅の階段の蹴上げと踏面の基準は?
住宅の階段は、蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上、幅75cm以上です(建築基準法施行令第23条)。共同住宅の共用階段はこの緩和を使えず、表の(四)の蹴上げ22cm以下、踏面21cm以上、幅75cm以上が基本です。床面積の大きい建物の階段や学校、劇場などの階段は、さらに厳しい寸法になります。
階高280cmの階段は何段?
蹴上げを20cm以下にするなら14段で、蹴上げは20cmです。法令上の上限23cmまで使うと、280÷23=12.17を切り上げて13段、蹴上げは約21.5cmになります。踏面の数は段数より1つ少なく、14段なら13枚です。踏面22cmなら階段の水平長さは286cmです。
階段の勾配(角度)はどう計算する?
勾配の角度は、蹴上げ÷踏面のarctanで求めます。蹴上げ20cm、踏面22cmならarctan(20÷22)=42.27°です。住宅性能表示の等級2・3の基準は勾配22/21以下(約46.33°)で、法令上の限度どおり蹴上げ23cm、踏面15cmにすると56.89°になります。
階段の踊場はどこに必要?
高さが4mを超える階段には、高さ4m以内ごとに踊場が必要です(建築基準法施行令第24条)。小学校の児童用や劇場の客用など、第23条の表の(一)(二)の階段は3m以内ごとです。この規定で直階段に設ける踊場の踏幅は1.2m以上です。計算ツールは、1つの階段の高さが4mを超えると不適合と表示します。
階段に手すりは必要?
階段には手すりを設けなければなりません(建築基準法施行令第25条)。手すりのない側には、側壁かそれに代わるものが必要です。ただし、高さ1m以下の階段の部分には適用されません。階段の幅を測るときは、手すり等の幅を10cmまで、ないものとみなします(第23条第3項)。
回り階段の踏面はどこで測る?
回り階段の踏面は、踏面の狭い方の端から30cmの位置で測ります(建築基準法施行令第23条第2項)。住宅の階段なら、その位置で15cm以上が必要です。この計算ツールは直階段だけを計算するので、回り階段の部分は別に寸法を確認してください。
出典
- デジタル庁 e-Gov法令検索, 建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号) (2026年10月19日確認)第23条(階段と踊場の幅、蹴上げ、踏面、回り階段、手すり等)、第24条(踊場の位置と踏幅)、第25条(手すり)。
- 沖縄県, 住宅の品質確保の促進等に関する法律:高齢者等への配慮に関することの具体的な例 (2026年10月19日確認)高齢者等配慮対策等級の階段の基準(等級2・3:勾配22/21以下、蹴上げ×2+踏面550〜650mm、踏面195mm以上。等級5:勾配6/7以下)。県による要約。
- 国土交通省, 新築住宅の住宅性能表示制度ガイド(令和7年12月1日施行版) (2026年10月19日確認)高齢者等への配慮に関することは選択項目。登録住宅性能評価機関が申請に基づき評価する。
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